Case Study #554
『交差状に彫られた加工が特徴的な結婚指輪』
HPを見てご来店されたお二人。
一生ものとなる結婚指輪制作とのことで、
イメージをしっかり固めてきてくださっていたのを覚えています。
様々なテクスチャを吟味された中で選ばれたのは
布目タガネ交差と呼ばれる加工。
繊細な線を交差状に施した
布目タガネ交差の彫りのテクスチャは
光沢を抑えつつも独特な輝きを放ちます。
この加工は
タガネと呼ばれる先端が鋭利な工具を使用して
均等に一本ずつ彫りを入れていきます。
同じ角度で彫りを入れないと
綺麗な模様を出すことができないため、
一線一線に緊張感がこもった、
職人技の光るマット加工です。
フォルムはカーブのない
シンプルなストレートに。
平打ちと呼ばれる角を残したフォルムは、
シャープで洗練された印象があります。
また直線的な布目タガネのテクスチャとマッチする
相性の良い組み合わせとなっております。
幅は2.5mm。
手元に馴染み、すっきりとした印象を与えてくれる幅感になります。
布目タガネのテクスチャもしっかりと感じることができる幅を残し、
長くつけていくための強度も十分にあります。
結婚指輪らしさやお揃い感を大切にされており、
フォルム、幅、加工もお揃いにされました。
唯一、それぞれの好みを反映させたのはリングのお色味。
男性側はプラチナに。
肌の色と反対色に近い青白い輝きは、
着用した時に存在感を出してくれます。
またすっきりシャープな印象があるカラーのため、
直線的なフォルム、テクスチャとの相性も抜群です!
女性側はピンクゴールドに。
温かみのあるカラーは肌馴染みがよく、
リングを華やかに見せてくれます。
加工やフォルムとのコントラストがあり、
メリハリのあるデザインになりましたね。
リングの内側には手作り感溢れる手打ち刻印を。
手打ち刻印は一文字ずつ
職人が手で打っていく刻印のため、
文字に揺らぎや刻印の深さにばらつきがあり、
オーダーメイドらしい手作業の温かみがあります。
刻印にはご入籍日とイニシャルを
打刻しています。
お二人のイニシャルが入ることで
特別感と夫婦の繋がりが感じられますね。
納品時には
「想像していた通りに作ってくださって
ありがとうござます」
と嬉しいお言葉をいただきました。
このリングがお二人の今後の生活を
共にできることを嬉しく思います。
お時間をいただき、
制作をお任せいただきましたが、
オーダーメイドらしい
この世にたった一つのリングになりましたね。
メンテナンス等ございましたら
お気軽にご連絡ください。
お二人にお会いできることを
楽しみにしております。
末永くお幸せに!
鶴 銀座アトリエ
プランナー:中村
1973