Case Study #607
『表面に鶴のマークを刻んだ印台の結婚指輪』
結婚指輪:19MA-029(アレンジ一覧)
素材:ホワイトゴールド
フォルム:ストレート
テクスチャ:鎚目小粗面・ヘアライン
リング幅:2.5〜5.0mm / 右 2.0〜4.5mm
結婚指輪の制作がしたいと、
岩手県からお越しいただいたお二人。
お二人には婚約ネックレスの制作もお任せいただき、
ネックレスを制作している間に
結婚指輪のデザインを考えるため改めて
ご来店してくださいました。
お二人がオーダーしてくださったデザインは、
指輪のトップに刻まれた「ツル」のマークが
一際目を惹きます。
元々お二人が鶴に来店していただいた理由は、
夫婦鶴をモチーフにした
ブランドロゴに惹かれてくださったからとのこと。
お打ち合わせの中で、
ツルをリングに入れたいというご希望を
お話ししてくださいました。
お選びになった印台の19MA-019は
シグネットリングとも呼ばれ、
古くからあるデザインの一つです。
トップの平らな面には「印」の名の通り、
署名として使用できるような紋章などをリングに刻み
昔は印鑑代わりに使用していたとも言われています。
お二人はツルが入った
平らな面の四方の角を軽く取り、
丸みをつけました。
幅が太いこともあり
カジュアルになりやすいフォルムですが、
結婚指輪らしさも感じられる
やさしい印象の仕上がりとなりましたね。
そして、リングの地金はホワイトゴールドです。
お二人のお手元にも馴染み、
即決だったのを覚えています。
ご納品の際には
「ホワイトゴールドにして正解でした!」と
深みのあるお色味を気に入ってくださいましたね。
指を通す腕の部分には
金槌で表面を打ち付けた鎚目加工を。
リングの側面まで満遍なく入れることで、
どこからリングを眺めても統一感のある
仕上がりです。
鶴では全てのリングが受注生産となりますので
鎚目もリング1本1本、金槌を用いて都度
施しています。
全く同じ部分に凹凸が入ったリングは一つもないので
お二人だけの模様が入った仕様に仕上がることも特徴の一つ。
手作業の加工ならではの
クラフト感を楽しんでいただける
唯一無二の結婚指輪となりましたね。
「誰とも被らない二人だけの結婚指輪が
作りたかったんです」と
お話ししてくださっていたお二人。
指輪が完成し、再度アトリエに
ご来店いただきました。
仕上がった結婚指輪は
理想を叶えた仕上がりになったと
想いを伝えてくださったことを
今でも嬉しく思っております。
ご納品からお時間が経ちましたが、
リングはさらにお二人のお手元に
馴染んできた頃でしょうか。
メンテナンスなど、気になることがございましたら
いつでもご連絡くださいね。
またお二人にお会いできますことを
心より楽しみにしております。
どうぞ末永くお幸せに。
鶴 銀座アトリエ
プランナー:乾
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