ダイヤモンドの鑑定書とは?種類や見方について2020.05.30
婚約指輪を購入した際に付いてくるダイヤモンドの鑑定書。ここでは、鑑定書の詳細と鑑別書について紹介します。また、鑑定機関についても併せて紹介いたします。
1,鑑定書と鑑別書のちがい
ダイヤモンドの鑑定書と似た存在として、「鑑別書」があります。
鑑定書は、一般的にダイヤモンドの品質を証明する書類のことです。具体的には、色や透明度、カラット、カットなど、いわゆる「4C」について第三者機関が評価した内容を明記した書類であり、ダイヤモンドにしか発行されません。(ダイヤモンドの4Cについて)
一方、鑑別書は宝石の種類や起源を見分けるもので品質は評価しません。宝石の鑑別はダイヤモンドを含めた全ての宝石が対象になります。その宝石の寸法や重量、天然石か人工石か、人的加工がされているかなどを科学的データを基に鑑別します。
2,鑑定機関について
ダイヤモンドは主に「GIA」と「CGL」の2つの鑑定機関で、品質を鑑定・鑑別されます。
GIA(Gemological Institute of America:米国宝石学会)とは、ダイヤモンドをはじめ、真珠やカラーストーンなど、宝石や宝飾品における世界的に重要な機関です。4C(カラー・カラット・クラリティ・カット)を考案した機関であり、「公正な宝石・宝飾品の評価基準」として世界で採用されています。
CGL(中央宝石研究所)は、1970年に創業した国内最大手の鑑定機関で国内最大のシェアを誇ります。さらに、最新技術や最新鋭機器を積極的に導入したり、宝石・宝飾品分野であらゆる研究を行っていたりと、公正かつ信頼できる鑑定機関になります。
私たちが取り扱うダイヤモンドもCGL(中央宝石研究所)で鑑定を行っています。
国内には他に、AGT(AGTジェムラボラトリー)という検査機関もあり、日本で唯一GIAと提携している機関になります。カラーダイヤモンドの評価に定評があります。
3,鑑定書の見方について
ダイヤモンドの鑑定書には、ダイヤモンドにおける4Cを主とした品質などの情報が明記されています。各項目の詳細は下記になります。
【SHAPE & CUT】
研磨されたダイヤモンドにおける「形」や「カット」についての記載です。
【MEASUREMENT】
ダイヤモンドの寸法についての記載です。ガードルの直径を最小値・最大値を測定したものが明記されています。
【CARAT WEIGHT】
ダイヤモンドの重さについての記載です。デジタル電子重量計で測定した数値が明記されます。
【COLOR GRADE】
ダイヤモンドの色の濃さに関する記載です。測定した「色の濃さ」を表示しています。
【CLARITY GRADE】
ダイヤモンドにおける「クラリティ」のグレードの記載です。内側及び外側についての情報や、性質、色など細かく品質について明記されます。
【CUT GRADE】
ダイヤモンドの「カットグレード」に関する記載です。大きく5段階のグレードのうち、いずれかに分類されます。
【FLUORESCENCE】
ダイヤモンドの蛍光性についての記載です。ダイヤモンドによっては、紫外線の影響で発光することがありますので、重要な情報の一つです。
【レポート番号】
ダイヤモンドの固有番号についての記載です。
【PROPORTION】
ダイヤモンドのプロポーションについての情報です。面の角度、及び比率が鑑定機関基準で記載されます。
【COMMENTS/REMARKS】
上記それぞれに該当しない内容が記載されます。主に、ダイヤモンドの特徴についてのコメントがほとんどです。
【PLOT】
ダイヤモンドの内包物に関する記載です。内放物(インクルージョン)の特徴は図を用いて明記されます。
*ただし、鑑定機関によってはプロットが省略されている場合があります。
ダイヤモンドの詳細についてはこちらの記事もご参考ください。
■婚約指輪のダイヤモンド|「クラリティ」の選び方やポイントについて
4,鑑定書の理解を深めて素敵なダイヤモンド選びを
購入するダイヤモンドの詳細について知りたい場合は、「鑑定書」の見方について理解を深めておくと良いと思います。
特に、オーダーメイドで婚約指輪をつくる場合など、ダイヤモンドのグレードをご自身で選べる場合には、「品質の高さ」「ダイヤモンドの種類」などを把握しておくと非常に参考になります。
大切なパートナーに贈る婚約指輪にあしらうダイヤモンド。鑑定書の見方を参考にしながらお好みのダイヤモンドを選んでくださいね。